おまけ小説 <1>



――姉御、何でこんな事になったの――?

森坂ひかる(女子20番)は、親友の荻原澄江(女子3番)の亡骸を前に言葉を無くしていた。

パッチリとした目にロングヘアーが特徴の彼女は、『姉御』というニックネームがあった。
外見は大人しく『お嬢様』タイプの彼女だったが、男顔負けの明るさと行動力から『姉御』と呼ばれるようになった。
今回だって、プログラムの説明をしているときに、危うく教官に得意のミドルキックを喰らわせるところだった。

――プログラム開始から1時間。
スタート地点を出てから、早く姉御に会いたかった。がむしゃらに走って、必死に探した。それで、誰か倒れているかと思ったら――

ひかるが辺りを見渡すと、左胸を撃たれた姉御の側にある木に、上木永治(男子2番)が寄りかかっていて、べレッタM92Fの銃口を震わせながら体を縮こませていた。
かつてのバスケ部のポイントゲッターとしての永治の姿は無く、そこにはただ恐怖に脅えながら体を震わせるだけの人間がいただけであった。

そして、その永治が私に銃口を向けてきた!
よく私に勉強を教えていた幼馴染は何処に行ったの!?
毎週のように姉御とデートに行ってた恋愛バカは何処に行っちゃったの!?
男女の友情も、恋愛も、そんな簡単に捨てられるものなの!?

――いいさ。
あんたが、そうなっちゃったんなら仕方ないよ。
私は、あんたを殺す!



そして、ひかるも支給されたイングラムM10を構えた。



これはAPCの某スレに投下しようとしたものですね。
え? 何のスレだって?
――それは察してください。


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